東京五輪開催に対し有森裕子さんが発言した社会ファーストとは何か
- 2021.05.18
- 2021.07.14
- タレント

17日に岡山市で行われる聖火ランナーのランナーを辞退したことを発表した有森裕子さんですが、東京五輪開催を議論する番組でのある発言が賞賛を浴びています。
「アスリートファーストじゃない。社会ファーストであるべきだ」
未だに東京五輪開催について議論がまとまらず、東京五輪開催反対の署名運動まで起きてしまうなど、我々市民の間でも混乱が生じつつあります。
そのような中で、今回有森裕子さんが発言した「社会ファースト」とはどういう意味なのか、なぜ賞賛されているのかをこの記事では見ていきます。
有森裕子さんの「社会ファースト」とはどういう意味か
引用元:nhk.jp
3月21日にNHKで放送された『令和未来会議 あなたはどう考える? 東京オリンピック・パラリンピック』にて、話題となっている発言が生まれました。
番組内では、開催推進派と疑問派に分かれての議論となり、有森裕子さんは東京五輪開催の疑問派にいました。
その中で、開催推進派に向けられた発言の中で「社会ファースト」という言葉が出てきました。
「選手のこととか、スポーツのことを思うのは一回やめてほしい。
それを応援している人たち、それに日常的に関係しない人たち、その人たちあってのスポーツじゃないですか」
「アスリートファーストじゃない。社会ファーストじゃないですか。社会がちゃんとないとスポーツできないんですもん。
社会があって、その下に人間がより健康に健全に生きていくための手段としてスポーツがあり、文化があり、そこのひとつなんです。
そのひとつに大きなイベントとしてオリンピックがある。
ちゃんとした社会と健全な人たちのもとで守られてできていっている」
有森裕子さんの考えでは、スポーツというものは選手だけで成り立っているものではなく、応援するしないに関わらず、その周りの人たちがいて初めて成り立つものだとし、その人たちの存在をないがしろにして、開催の有無を考えるべきではないとしています。
これを見た多くの視聴者から賞賛の声が上がりました。
有森裕子さんの「平穏な社会あってのスポーツ。社会が疲弊している中でオリンピックを開催しても許容されない」ってので社会ファーストと仰ってたけどほんとその通り。アスリートファーストとか言ってる人に聴かせてやりたい
— シシロ (@HOhnoism) May 17, 2021
さすが有森裕子さん
わかってらっしゃる
あるべきは “社会ファースト”— たむたむ (@chokai82) May 17, 2021
3年も前に社会ファーストって言ってた、有森裕子さん凄っ。
— hikage (@hikageyy) May 6, 2021
ん・・・?3年も前から社会ファーストと言っていたというツイートを見かけました。
(ちなみに、有森裕子さんの現在についてはこちらにまとめました。)
単に五輪開催の有無についてだけ言及されたのではなく、有森裕子さんの以前からの信念として「アスリートファーストを辞めるべき」「社会ファーストであるべき」というものがあったようです。
有森裕子さんが3年前から言及していた「社会ファースト」とは
これは、2018年10月9日の「日経Gooday」という記事のインタビューで掲載されていたもので、当時、女子レスリング界のパワハラ問題が世間では取り上げれ、それについて言及した記事でした。
そこで、有森裕子さんは、私利私欲で動くようなスポーツ指導者や、組織を私物化する競技団体幹部などがいる現状で、「アスリートファースト」という言葉が当たり前のように使われていることを、私は恥であると述べました。
有森さんによると、「アスリートファースト」の本来の意味は、競技団体やスポンサー、大会主催者などの都合ではなく、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮きるような環境整備を優先しよう、という意味合いで使われ出した言葉であるといいます。
どんなに優れたアスリートであっても、社会という集合体の中の1人の構成員にすぎず、オリンピックも社会で生きるための1つの手段にすぎません。オリンピックに関係なく生きている人が大半を占める中で、そんな人たちが働き、この社会を支えているからこそオリンピックが開催できるのだという事実を忘れてはいけませんし、スポーツにさしたる関心を持たない人たちの感情を無視することがあってはいけないと思うのです。
「世の中の大半の人がオリンピックには関係ない」という客観的な視点のもとで、だからこそ、「アスリートファースト」ではなく、「社会ファースト」であるべきだと3年も前から主張されていた有森裕子さん。
ぶれない信念をお持ちの方です。
これは、2018年当時の発言なので、もちろん有森裕子さんは、現在世界がこのような状況になっていると予想もしない段階での主張なので、スポーツとは何なのか、オリンピックとは何なのかを本質的に捉えた主張であることは間違いありません。
東京五輪開催に対し有森裕子さんが発言した社会ファーストとは何か【まとめ】
・有森裕子さんは、オリンピックは「アスリートファーストではなく、社会ファーストである」という持論をもつ。
・その意味は、世の中の大半の人はオリンピックとは無関係に生きていて、その人たちによってオリンピックが支えられている。
・だから、その人たちのことを優先して開催の有無は考えるべきであるとしている。
・有森裕子さんの社会ファーストの考えは3年前の記事でも確認できる。
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